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プラスチック資源循環戦略の6つのマイルストーン
2026年8月21日、環境省・経済産業省の合同会議で、プラスチック資源循環戦略の6つのマイルストーンの点検が始まりました。使用済プラの有効利用は89%と目標に近い一方、再生利用は4.6%(目標10%)、バイオマスプラは21万トン(目標200万トン)にとどまります。ただし数字はそのまま引用すると実態を取り違えます。有効利用89%の大部分は熱回収で、狭義のリサイクル率は約22〜25%。製品デザインの達成率も、熱回収を含めれば87%、除けば17%と大きく変わります。今後は3つのタスクフォースで検討が進み、2027年3月に取りまとめ。改正資源有効利用促進法では再生プラ利用計画の初回提出期限が2027年9月末に迫っており、自社を「有効利用率」ではなく「再生材利用率」で測り直す時期に来ています。
坂本裕尚
8月31日読了時間: 10分


衣類回収ビジネスのヒント ──行政回収・集団回収に「民間連携」も
環境省は2026年7月21日、「自治体向け衣類回収ガイドラインに関する検討会」の第1回を開催しました。年度内策定を目指す本ガイドラインは、整理範囲に「民間回収との連携」を正面から位置づける方針で、自治体の選択肢は行政回収・集団回収に加えて実質3つへ広がります。
本記事では、公開資料と議事概要をもとに、民間連携の実務論点を3点に整理しました。第一に連携の型で、場所貸し型・地域プラットフォーム型・広報連携型・既存インフラ活用型の4類型に分かれ、地域内の故繊維事業者の有無が選択を左右します。第二に専ら物の判断で、7割超の自治体が明確化しておらず、判断軸は素材ではなく受入先と再生利用技術の有無です。第三にコストで、モデル実証事業の実績値から、月3トン規模では個配回収が有利であり、損益分岐点は月約12トンという分岐点が示されています。自治体の検討材料であると同時に、衣料回収ビジネスのヒントとしても読み取れる内容です。
坂本裕尚
8月24日読了時間: 10分


フォーラムから見えたサーキュラーエコノミーを動かす 5つのヒント
2026年8月6日、東京・大手町で第2回資源循環自治体フォーラムが開催されました。環境省ほか5者の共催で、6府省庁に加え経団連、日本政策投資銀行、脱炭素化支援機構が登壇しています。
本記事は、当日の講演と公開資料から、サーキュラーエコノミーを動かす、取り組む方に持ち帰っていただきたい5つのヒントを整理したものです。
注目したのは、立場の異なる登壇者が別々の切り口から同じ結論に至っていた点です。環境省が示した5つのボトルネックのうち、技術に関するものは1つだけでした。細田衛士氏は、静脈資源は薄く広く不定期に発生するため、勝負は「どう処理するか」より「どう集めるか」で決まると指摘します。日本政策投資銀行は、排出事業者・リサイクラー・需要家の三者が互いに相手の出方を待つ「三すくみ」の構造を示しました。
処方箋として示されたのが「逆解の発想」です。出口となる需要家のニーズから逆算して、リサイクル手法・選別レベル・回収方法を設計する。裏を返せば、分別は細かいほど良いとは限りません。
足りないのは技術ではなく、出口から逆算した設計と、関係者間の予見可
坂本裕尚
8月8日読了時間: 10分


フロン排出抑制法はどう変わる?「中間とりまとめ(案)」を機器管理者の実務目線で読み解く
2026年6月26日、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会議で「フロン類のさらなる排出抑制に向けた対策の方向性について(中間とりまとめ)(案)」が審議されました。代替フロン(HFCs)の排出量は3年連続で減少したものの、2030年目標との間には約1,900万t-CO₂の乖離があり、フロン排出抑制法の見直しを見据えた具体策が示されています。使用時対策では、機器管理者による管理対象機器リストの整備、漏えい削減の目標設定・計画策定、老朽化機器の計画的な更新、IoT常時監視システムの点検活用などが検討課題に挙げられました。廃棄時対策では、家庭用エアコンをフロン排出抑制法の対象に位置づける検討や、修繕・模様替え工事での機器の事前確認などが盛り込まれています。さらに、回収した冷媒を再生・循環利用する「冷媒サーキュラーエコノミー」の確立が明記され、機器管理者にはサービス充塡における再生冷媒の活用方針の整理も求められる方向です。機器台帳の整備と更新計画づくりを脱炭素計画と一体で進めることが、制度改正への先手の備えになります。
坂本裕尚
7月20日読了時間: 11分


自動車リサイクル制度見直しへ──20年目の報告書案が示す5つの論点と実務への影響
自動車リサイクル法の施行から20年。5年ぶりの制度点検となる評価報告書(案)が2026年6月に取りまとめられ、7月18日締切でパブリックコメントが行われています。不法投棄の残存台数98%減、ASR再資源化率97%など制度の成果が確認された一方、報告書案が示すのは前提の変化です。使用済自動車の国内発生は約256万台まで減少し、中古車輸出は約184万台、廃車ガラ輸出は初の20万件超。循環経済行動計画が鉄・アルミ・銅・永久磁石の再生材確保を国家戦略に掲げ、欧州ELV規則案が再生プラスチックの使用義務化に動くなか、国内資源循環の「原料」が海外へ流出する構図が鮮明になりました。さらに、廃車由来のリチウムイオン電池は2030年度に年約13万個、2040年度に年約40万個へ増える推計が示され、令和8年度中に適正処理体制を検討する作業部会が設置される見込みです。解体業許可への知識・技能要件の新設、資源回収インセンティブ制度の定着策など、自動車リサイクル制度見直しに向けた各論の検討が令和8年度から一斉に始まります。企業・自治体の環境部門が今からできる備えと、パブコ
坂本裕尚
7月5日読了時間: 13分


再生材が「義務」になる時代へ ─ 資源有効利用促進法改正で、環境担当者が今すべきこと ─
資源有効利用促進法改正
日本の廃プラスチックは高い有効利用率を誇る一方で、その実態は熱回収(焼却)が大半であり、国際的な「資源循環」の基準からは遅れています。
2026年4月施行の改正資源有効利用促進法により、一定規模の自動車、家電4品目、一部のプラスチック製容器包装を対象に、再生資源利用計画の提出(2027年度から)と定期報告(2028年度から)が義務付けられました。
また、認定事業者の活用による廃棄物マニフェスト交付の不要化や、リチウムイオン電池等の回収・再資源化といった実務に直結する制度も新たに始まっています。
さらに、EUなどグローバルでも再生材使用の義務化が進んでおり、対応は急務です。企業は今後、再生材の需給ギャップ、品質・コストの問題、トレーサビリティの証明という3つの壁に直面します。
環境担当者は今すぐ自社が規制対象かを確認し、2027年の計画提出に向けて、信頼できる再生材の調達ルート確保やリサイクル可能な設計への転換、体制構築を進める必要があります。
坂本裕尚
5月31日読了時間: 11分


日本初、再資源化事業等高度化法 第1号認定! ~ トップランナー3社に学ぶ循環型経済の最前線 ~
2025年全面施行の「再資源化事業等高度化法」により、日本の資源循環は「廃棄物を処理する時代」から、「資源を循環させる時代」へと大きく転換しました。2026年には、日本初となる「再資源化事業等高度化法 第1号認定」を取得した企業が誕生し、循環型経済の先進モデルとして注目を集めています。株式会社浜田は太陽光パネルを高品質ガラスへ再生する「Glass to Glass」を実現し、石坂産業株式会社はAI選別技術で高純度な資源供給を展開。DINS関西株式会社はリチウムイオン電池から希少金属を回収する広域ネットワークを構築しました。これらは単なる環境対策ではなく、資源確保や経済安全保障、ESG対応を支える成長戦略です。今後は「適正処理」だけでなく、「資源価値」を生み出す企業が競争力を持つ時代へ進んでいきます。
坂本裕尚
5月17日読了時間: 6分


PET製容器のラベルレス化拡大へ 〜 資源有効利用促進法の見直しと循環経済の加速 〜
PET製容器のラベルレス化拡大へ
経済産業省は、循環経済の加速と環境負荷低減を目的に、PETボトルの「ラベルレス化」を単品販売にも拡大する省令改正を検討しています。これまで箱売りに限定されていたラベルレスですが、食品表示法など他法令の表示事項が不要な場合(キャップへの記載等)、ボトル本体への「刻印」のみでPETマークの識別表示を完結できるようになります。
消費者調査では、ラベルがなくても9割以上が刻印のマークを認識し、ほぼ100%が「従来通り分別できる」と回答しました。特に家庭外回収の約3分の1を占める自動販売機での単品販売が可能になれば、リサイクル時のラベル剥離の手間が省け、年間約1,700トンのプラスチック削減と約1万トンのCO2削減(全飲料の半数に導入時)が見込まれます。
本改正は、消費者の利便性向上とGX(グリーントランスフォーメーション)推進を両立し、日本のサーキュラーエコノミーを前進させる取り組みとして期待されています。
坂本裕尚
5月9日読了時間: 6分


資源有効利用促進法の改正【追加】徹底解説! サーキュラーエコノミーへの移行はどう進む?
今回の資源有効利用促進法改正は、従来の3Rから「サーキュラーエコノミーへの移行への政策を大きく刷新し、資源の安全保障と産業競争力強化を目指すものです。主なポイントは以下の通りです。
1. 新たな4つの柱
①メーカー等に対する再生資源の利用計画提出・定期報告の義務化
②解体や長寿命化に寄与する「環境配慮設計」の認定制度創設
③メーカーの自主回収・再資源化を促す廃棄物処理法の特例(業許可不要)措置
④修理やレンタルなどを行うCEコマース事業者が満たすべき基準の策定
2. 規制強化と対象拡大
①容器包装や自動車、家電等において、再生プラスチックの利用計画提出と報告を義務化
②モバイルバッテリーやスマホ等を自主回収の特例対象に拡大
③太陽光パネルや窓などを「指定再利用促進製品」に新規追加
3. 目標・対策の更新
・2030年度の古紙利用率目標を67%に引き上げ
・リチウムイオン電池の安全利用・回収を促す総合対策「3つのC」の展開
本改正を通じて、再生資源の国内安定供給(自律性)と、日本のリサイクル技術を活かした国際的な循環ハブの構築(不可欠性)を
坂本裕尚
4月19日読了時間: 5分


サーキュラーエコノミー展での経産省、環境省の基調講演(抜粋)
ビッグサイトで開催されたサーキュラーエコノミー展での経産省、環境省の基調講演では、資源制約と地政学リスクを背景に、循環経済への転換が国家戦略として示されました。
2050年には銅などの需要が埋蔵量の2倍に達する見通しの中、これを120兆円規模のビジネス機会へと転換する狙いです。経済産業省は従来の3Rから脱却し、資源循環を企業の競争戦略と位置づけ、「国富流出」や市場排除リスクに警鐘を鳴らしています。
一方、環境省は高率補助によりリサイクル設備投資を後押しし、社会実装を加速させています。さらに「サーキュラーパートナーズ」やDPP対応などのデジタル基盤整備により、国際競争力の強化が進められています。
循環経済はもはやコストではなく、成長と収益の源泉です。
坂本裕尚
3月22日読了時間: 5分


もはや「捨てる」時代ではない。自動車から読み解く次世代サーキュラーエコノミーの現在地
次世代サーキュラーエコノミーの現在地
自動車リサイクル法は施行から20年を迎え、不法投棄激減の目標は概ね達成されましたが、現在はカーボンニュートラルへの移行に伴う「資源争奪戦」の激震に見舞われています。
かつて廃棄物とされた廃車は、希少な蓄電池材料などを含む「走る資源」へと変貌しました。
一方で、国内の解体業者は深刻な仕入れ難に直面しています。円安や海外需要を背景に輸出業者などが台頭し、オークションでの平均落札率が22%に低迷しているためです。また、不適正な解体や海外への資源流出も問題化しています 。この打破に向け、2026年1月にシステム(JARS)が刷新され、資源の精密な追跡が可能になりました。しかし、「Car to Car」の実現には再生プラスチックの圧倒的な供給・品質不足という壁があり、集約拠点の構築が急務です 。欧州が再生プラ使用率25%を義務付ける中、高度な資源循環体制の構築は、日本産業の命運を分ける「生存条件」となっています。
坂本裕尚
3月14日読了時間: 5分


「廃棄物管理」から「資源戦略」へ - 日本の資源循環政策が企業経営を変える -
本記事は、2025〜2026年にかけて大きく転換する日本の資源循環政策について、セミナー内容をもとに解説したものです。従来、企業にとって廃棄物は「適正処理とコスト管理」の対象でしたが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、GHG削減や資源価値創出を含む「経営戦略」として捉える必要が高まっています。
その中心となるのが、2025年施行の再資源化事業等高度化法であり、先進的な再資源化事業の認定制度と業界全体の高度化を促す仕組みが導入されました。さらに、電子マニフェストによる再資源化情報の可視化、プラスチック資源循環促進法、資源有効利用促進法の改正などにより、製造業とリサイクル業の「動静脈連携」が加速しています。
世界的にも資源循環は産業政策や経済安全保障と結びつきつつあり、企業には再生材の確保、サプライチェーン連携、資源循環データの管理など、廃棄物管理を超えた「資源戦略」への転換が求められています。
坂本裕尚
3月7日読了時間: 11分


プラスチック再生材利用義務化へ ~ 資源有効利用促進法改正 2026.04 ~
プラスチック再生材利用義務化へ ~ 資源有効利用促進法改正 2026.04 ~
2026年4月施行の改正資源有効利用促進法は、GX推進法との“セット改正”により、脱炭素と循環経済を統合する制度へ転換する。再生プラスチック利用は自主的努力から法的義務へ格上げされ、一定規模以上の事業者は利用計画の策定・報告が義務化される。対象は11種類の容器に加えキャップ等の付属部材まで及ぶ。一方、油脂を含まない飲料用PET等は二重規制回避と品質維持の観点から原則除外。年間1万トン以上の約40社を対象とし市場の6割を動かす設計である。再生材利用率はCLOMAなどが2030年30%の自主目標を掲げており、達成にはケミカルリサイクルの拡大が不可欠。EU規制動向や資源安全保障も背景にあり、企業にはマスバランス管理、価格戦略、トレーサビリティ整備が求められる。
坂本裕尚
3月1日読了時間: 6分


【2026年4月施行】資源有効利用促進法改正のパブコメまとめ 〜 CEの加速に向けて 〜
いよいよ2026年4月に資源有効利用促進法が改正されます。すでに施行された「再資源化事業等高度化法」と合わせ、今後はサーキュラーエコノミーへの移行がさらに加速していく見込みです。
事業者として押さえておきたい5つの重要ポイントは以下の通りです。
1.再生プラ目標設定: 自動車や家電等への再生プラスチック利用目標の設定
2.蓄電池の再資源化: モバイルバッテリー等(リチウム蓄電池)の自主回収と30%以上の再資源化
3.設計指針: 製品設計段階からの「脱炭素化促進設計指針」への対応
4.省資源化の基準: エアコンや家具など「指定省資源化製品」の発生抑制基準の公表
5.再利用の促進: 複写機における再生部品の利用促進基準の追加
今回の資源有効利用促進法改正により、設計から回収・リサイクルまで、より高度な資源循環が社会全体で求められます。本記事の内容が、各事業者様の今後の取り組みの参考になれば幸いです。
坂本裕尚
2月14日読了時間: 5分


EU環境規制の最新動向 - グリーン・ディールから産業競争力重視へ、大きく転換するEU政策 -
EU環境規制の最新動向
EUの政策方針は、2019年当時の「グリーン・ディール」から、2024年以降は産業の空洞化や中国の台頭を防ぐための「産業競争力の強化・保護主義」へと劇的に転換しています。背景には、エネルギー価格高騰による製造業の苦境や、右派勢力の伸長といった政治情勢の変化があります。
主要な動向は以下の3点。
第一に、自動車規制の柔軟化です。2025年のCO2排出目標に猶予が設けられたほか、2035年の内燃機関車禁止措置もe-fuelの活用を認めるなど「技術中立性」へ向けて見直しが進んでいます。
第二に、「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」の施行です。ほぼ全ての製品を対象に、ライフサイクルを通じた環境性能が求められ、デジタル製品パスポート(DPP)による透明性の確保が義務化されます。
第三に、強まる保護主義です。2025年発表予定の「産業促進法」では、補助金支給の条件に「域内調達率」を盛り込む検討がなされており、日本企業は自社サプライチェーンへの影響を注視する必要があります。
今後は、環境への理想主義ではなく、産業のリア
坂本裕尚
2月1日読了時間: 5分


【特集】2026年のサーキュラーエコノミー:「理想」から「経済安全保障」へ
2026年に向け、サーキュラーエコノミー(CE)は理想論から実行フェーズへと移行しつつある。
2025年は、回収コスト増や再生材不足を背景に、多くの企業が目標と現実のギャップに直面した年だった。EUでは再生材を戦略資源と位置づけ、CEを経済安全保障の一部として捉える動きが加速している。企業の目標修正や事業撤退は失敗ではなく、社会実装可能なモデルへ調整する過程といえる。
2026年のサーキュラーエコノミーはAIとデータ標準により資源循環の可視化が進み、日本では高度化法の認定制度を軸に川上設計と実行力が競争力となる。
物価高を背景にBtoCリユースも主流化する中、CEを価値創出につなげつつ、資源消費そのものを減らす本質的な設計が企業に求められている。
坂本裕尚
1月25日読了時間: 5分


2026年4月施行「食料システム法」で変わる、価格交渉と持続可能な調達
2026年4月に全面施行される「食料システム法」は、長年続いてきた“安さ重視”の取引慣行を見直し、食料サプライチェーンの持続性を確保することを目的としている。
背景には、日本の長期デフレによる生産基盤の弱体化と、近年の原材料・エネルギーコストの急騰がある。
本法は単なる規制強化ではなく、合理的なコストを価格に反映し、環境対応や脱炭素投資を継続可能にするための制度設計である。指定4品目に対するコスト指標の活用や誠実な価格協議義務、監視体制の整備により、調達実務にも大きな影響が及ぶ。
企業は本法をリスク対応にとどめず、認定制度などを活用し、サプライヤーとのパートナーシップを強化する戦略的対応が求められている。
坂本裕尚
1月18日読了時間: 6分


日本の「食・自然・安全」は大丈夫? 気候変動影響評価報告書を読み解く
【気候変動影響評価報告書を読み解く】
環境省の「第3次気候変動影響評価報告書(案)」は、気候変動の影響がすでに日本で深刻化し、対策が待ったなしであることを示している。高温により米の品質低下や果樹の着色不良、魚種の変化が進み、農業・漁業の基盤が揺らいでいる。生態系では開花と受粉のずれやシカ・ヤマビルの分布拡大が確認された。さらに短時間強雨の増加、洪水や高潮、熱中症、感染症リスクも拡大している。これらは「遠い未来」ではなく現実であり、国の施策に加え、私たち一人ひとりが防災や健康、食の変化に対応する「適応」が求められている。
坂本裕尚
2025年12月22日読了時間: 5分


COP30の結果概要:企業の脱炭素・サステナビリティ戦略への影響とは?
2025年のCOP30(ブラジル・ベレン)は、パリ協定の「実行フェーズ」への本格移行を示す重要会議となり、「グローバル・ムチラオ決定」が採択された。
本記事では、COP30の結果を受けて企業のサステナビリティ戦略を解説する。
1.5℃目標の一時的超過が初めて認識され、各国のNDC強化と企業の即時行動がより厳しく求められる。
炭素市場では国際標準化に向けた「オープン・コアリション」が発足し、高品質クレジットの重視が進む。森林保全資金TFFFの創設などネイチャーポジティブも加速。適応分野では資金3倍化と指標策定が進み、企業にはレジリエンス強化が必要となる。貿易と気候の対話枠組みも設置され、CBAM等の影響が議論対象に。化石燃料の移行は拘束力ある合意に至らなかったが、有志国連合による前進が示唆された。企業は削減目標の再確認、適応策の具体化、炭素市場対応、自然資本統合が求められる。
坂本裕尚
2025年12月15日読了時間: 5分


【新しい世界基準が始まる】「グローバル循環プロトコル(GCP)」とは?
資源循環の国際的な統一基準である GCP(グローバル循環プロトコル) が策定されつつあり、TCFDのように企業の新たな比較指標となる見込みだ。WBCSD主導で開発され、ガバナンス・戦略・IRO管理・指標という4本柱で企業の資源利用や循環性を定量的に示す枠組みを提供する。
特に日本は環境省が中心的に関与し、鉄・アルミ・自動車・プラスチックなど10バリューチェーンで国際標準化を主導しており、日本案が世界基準になる可能性が高い。
GCPは2025年のCOP30で初版が公表され、再生材利用率や材料削減量など定量情報の開示が求められるようになる。これにより投資家評価や資金調達にも影響し、企業競争力の新たな指標となるため、各社はデータ整備や循環性向上の取り組みを急ぐ必要がある。
坂本裕尚
2025年12月8日読了時間: 4分
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