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小型家電リサイクル報告書から見えてくる静脈産業の変化 ― 認定事業者は「選ばれる時代」へ
2026年10月9日、経済産業省と環境省の審議会の合同会合が取りまとめた「小型家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書」が公表されました。本記事では、この報告書から見えてくる静脈産業の変化を、評価のされ方、お金の流れ、リチウムイオン電池への対応、リサイクルの質、回収ルートの5つの面から読み解きます。報告書は、全国60者の認定事業者のうち約1割が認定後に小型家電リサイクルを実施しておらず、約4割が特定の品目しか扱っていない実態を示し、国による取組評価と、同意を前提とした個社ごとの実績公表を提言しました。市町村から認定事業者への引渡しは逆有償が半数を超え、認定事業者での出火は2024年度に312件と、4年で6倍超に増えています。報告書はさらに、モバイルバッテリー等4品目の対象品目への追加や、新たな認定制度による回収ルートの合算も示しました。認定事業者は、認定を受けていることに加え、何をどこまでやっているかで比べられる時代に入りつつあります。認定事業者と認定取得を検討する処理業者に向けては選ばれるための準備を、自治体・企業に向けては委託先
坂本裕尚
19 分前読了時間: 12分


太陽光パネルリサイクル法を読み解く(排出事業者編)
太陽光パネルリサイクル法を読み解く
太陽光パネルリサイクル法は2026年6月に公布され、2027年秋〜冬ごろの施行に向けて政省令の検討が始まりました。使用済み太陽光パネルの排出量は2030年代後半から増え、最大で年50万t程度に達する見込みです。一方で、リサイクル費用は埋立処分を大きく上回り、6割以上の発電事業者がリサイクルを実質的に検討していません。新法では、収益事業で使った太陽光パネルを廃棄する事業者に国の判断基準を踏まえた取組を求め、一定量以上を廃棄する事業者には処分方法を記載した計画の事前届出を義務づけます。リサイクルしない場合はその理由も記載が必要で、受理後30日は撤去できず、計画が著しく不十分なら勧告・命令、違反には罰則があります。全量を認定事業者などでリサイクルする計画なら、この待機期間は短縮の対象になります。「多量」の閾値や判断基準の案は、2026年12月以降のパブリックコメントで示される予定です。企業や自治体の環境部門は、保有設備の一覧化、委託契約への処分方法の明記、届出を見込んだ工程づくりを、制度が固まる前から進めておくことが
坂本裕尚
6 日前読了時間: 11分


再生材は「確保する時代」へ ~ 企業と自治体の次の一手 ~
第五次循環型社会形成推進基本計画の第1回点検(2026年9月公表)の重点点検分野から、企業と自治体の次の一手を解説する後編です。事業者間連携の分野では、ネットワークやプラットフォームづくりは進んだものの、それが動静脈連携の推進に十分かどうかは現状把握が困難とされました。再生材の需要は、2026年4月に施行された改正資源有効利用促進法による再生プラスチックの利用計画・定期報告などで押し上げられる一方、再生樹脂投入量は2024年に約1割減り、供給は伸び悩んでいます。部会では、再生材の価格差やコスト構造の可視化を求める声も出ています。自治体では、1人1日当たりのごみ焼却量の減少はごみ総量の減少によるもので、直接焼却の割合は73%から77%へ上昇し、一般廃棄物の循環利用率は全地域ブロックで2013年度より低下しました。都道府県には、2027年度末までの長期広域化・集約化計画の策定も求められています。神戸市の資源回収ステーションなどの先行事例も紹介します。企業・自治体に共通する論点としてリチウムイオン電池の回収と火災対策を取り上げ、最後に企業・自治体別のア
坂本裕尚
10月5日読了時間: 11分


第五次循環基本計画の点検 ー 資源生産性「倍増」の真実(前編)ー
第五次循環基本計画の点検
環境省は2026年9月、第五次循環型社会形成推進基本計画の進捗状況について、中央環境審議会による第1回点検の結果を公表しました。資源の流れを示す物質フロー指標6つのうち、目標の達成見込みは最終処分量のみで、資源生産性や循環利用率など5指標は「注意が必要」とされました。
本記事では、点検報告書の数字を「率」ではなく「量」で読み直します。資源生産性は2000年度からほぼ倍増しましたが、実質GDPは1.14倍にとどまり、主因は天然資源等投入量の縮小でした。減少分の約8割は国内の非金属鉱物で、建設需要の縮小が大きく効いています。一方、循環利用量は23年間で5%しか増えておらず(同期間に市場規模は5割以上拡大)、入口側の循環利用率の上昇も大半が分母の縮小によるものです。出口側の循環利用率は2013年度がピークで、残る未循環資源はバイオマスなど回しにくいものが中心です。循環経済の取組による温室効果ガスの削減効果も、国はまだ定量化できていません。循環経済が経済安全保障の柱となったいま、企業・自治体の環境部門が自組織の資源循環を「量」
坂本裕尚
9月27日読了時間: 10分


パワーGXとは何か 環境部門の仕事はどう変わるか
パワーGXとは、2026年8月26日のGX実行会議で取りまとめられた「エネルギー需給構造強靱化総合パッケージ」の通称で、化石燃料の調達先の多角化・リスク低減と、GXの加速・強化という「2つの強靱化」を柱とする政策パッケージです。ホルムズ海峡をめぐる混乱で、原油だけでなくナフサ由来の包装容器や医療用手袋にも目詰まりが生じたことが背景にあります。本記事では、企業と自治体の環境部門の目線で、仕事に起きる2つの変化を解説します。一つ目は、GX投資が「危機管理投資」と位置づけられ、社内説明にCO2削減だけでなく「調達リスクの低減」という軸が加わることです。令和9年度の概算要求に並ぶ支援策と、排出量取引制度や2028年度からの化石燃料賦課金というコストの時間軸もあわせて整理します。二つ目は、再生プラスチックがナフサの輸入代替とされ、リサイクルが経済安全保障の文脈に入ったことです。改正資源有効利用促進法による利用計画の提出期限も確認します。最後に、年末の「パワーGX戦略」までに環境部門が進めておきたい棚卸しを、企業向け・自治体向けのチェックリストで示します。
坂本裕尚
9月14日読了時間: 13分


プラスチック資源循環戦略の6つのマイルストーン
2026年8月21日、環境省・経済産業省の合同会議で、プラスチック資源循環戦略の6つのマイルストーンの点検が始まりました。使用済プラの有効利用は89%と目標に近い一方、再生利用は4.6%(目標10%)、バイオマスプラは21万トン(目標200万トン)にとどまります。ただし数字はそのまま引用すると実態を取り違えます。有効利用89%の大部分は熱回収で、狭義のリサイクル率は約22〜25%。製品デザインの達成率も、熱回収を含めれば87%、除けば17%と大きく変わります。今後は3つのタスクフォースで検討が進み、2027年3月に取りまとめ。改正資源有効利用促進法では再生プラ利用計画の初回提出期限が2027年9月末に迫っており、自社を「有効利用率」ではなく「再生材利用率」で測り直す時期に来ています。
坂本裕尚
8月31日読了時間: 10分


フォーラムから見えたサーキュラーエコノミーを動かす 5つのヒント
2026年8月6日、東京・大手町で第2回資源循環自治体フォーラムが開催されました。環境省ほか5者の共催で、6府省庁に加え経団連、日本政策投資銀行、脱炭素化支援機構が登壇しています。
本記事は、当日の講演と公開資料から、サーキュラーエコノミーを動かす、取り組む方に持ち帰っていただきたい5つのヒントを整理したものです。
注目したのは、立場の異なる登壇者が別々の切り口から同じ結論に至っていた点です。環境省が示した5つのボトルネックのうち、技術に関するものは1つだけでした。細田衛士氏は、静脈資源は薄く広く不定期に発生するため、勝負は「どう処理するか」より「どう集めるか」で決まると指摘します。日本政策投資銀行は、排出事業者・リサイクラー・需要家の三者が互いに相手の出方を待つ「三すくみ」の構造を示しました。
処方箋として示されたのが「逆解の発想」です。出口となる需要家のニーズから逆算して、リサイクル手法・選別レベル・回収方法を設計する。裏を返せば、分別は細かいほど良いとは限りません。
足りないのは技術ではなく、出口から逆算した設計と、関係者間の予見可
坂本裕尚
8月8日読了時間: 10分


資源有効利用促進法:古紙利用率67%へ引き上げ・カレット76%据え置き — 省令改正案「量から質へ」
経済産業省は2026年6月26日、資源有効利用促進法に基づく「判断基準省令」2本の改正案を公表しました。(資源有効利用促進法 改正)
紙製造業の古紙利用率目標を「2030年度までに67%」へ2ポイント引き上げ、ガラス容器製造業のカレット利用率目標を「2030年度までに76%」で据え置く内容で、いずれも7月26日までパブリックコメントを受け付けています。数字だけを見れば小幅な更新ですが、その裏側は対照的です。古紙の67%は、板紙シフトという需要構造の変化によって実績(66.7%)がすでに旧目標を追い越したことを踏まえた「現実の追認」に近く、カレットの76%は、直近実績が74%前後にとどまるなかでの「未達目標への再挑戦」です。1991年から30年あまり続いてきた「利用率を上げる」という物語は、分野別の物理的限界、地域間ミスマッチ、色や異物といった品質の壁に突き当たり、転換点を迎えています。
本記事では、2つの改正案の内容と背景データを一次資料から読み解き、「量から質へ」と移る資源循環政策のなかで、企業の環境部門と自治体の担当者がいま何を準備すべきかを
坂本裕尚
7月12日読了時間: 9分


再生材が「義務」になる時代へ ─ 資源有効利用促進法改正で、環境担当者が今すべきこと ─
資源有効利用促進法改正
日本の廃プラスチックは高い有効利用率を誇る一方で、その実態は熱回収(焼却)が大半であり、国際的な「資源循環」の基準からは遅れています。
2026年4月施行の改正資源有効利用促進法により、一定規模の自動車、家電4品目、一部のプラスチック製容器包装を対象に、再生資源利用計画の提出(2027年度から)と定期報告(2028年度から)が義務付けられました。
また、認定事業者の活用による廃棄物マニフェスト交付の不要化や、リチウムイオン電池等の回収・再資源化といった実務に直結する制度も新たに始まっています。
さらに、EUなどグローバルでも再生材使用の義務化が進んでおり、対応は急務です。企業は今後、再生材の需給ギャップ、品質・コストの問題、トレーサビリティの証明という3つの壁に直面します。
環境担当者は今すぐ自社が規制対象かを確認し、2027年の計画提出に向けて、信頼できる再生材の調達ルート確保やリサイクル可能な設計への転換、体制構築を進める必要があります。
坂本裕尚
5月31日読了時間: 11分


日本初、再資源化事業等高度化法 第1号認定! ~ トップランナー3社に学ぶ循環型経済の最前線 ~
2025年全面施行の「再資源化事業等高度化法」により、日本の資源循環は「廃棄物を処理する時代」から、「資源を循環させる時代」へと大きく転換しました。2026年には、日本初となる「再資源化事業等高度化法 第1号認定」を取得した企業が誕生し、循環型経済の先進モデルとして注目を集めています。株式会社浜田は太陽光パネルを高品質ガラスへ再生する「Glass to Glass」を実現し、石坂産業株式会社はAI選別技術で高純度な資源供給を展開。DINS関西株式会社はリチウムイオン電池から希少金属を回収する広域ネットワークを構築しました。これらは単なる環境対策ではなく、資源確保や経済安全保障、ESG対応を支える成長戦略です。今後は「適正処理」だけでなく、「資源価値」を生み出す企業が競争力を持つ時代へ進んでいきます。
坂本裕尚
5月17日読了時間: 6分


PET製容器のラベルレス化拡大へ 〜 資源有効利用促進法の見直しと循環経済の加速 〜
PET製容器のラベルレス化拡大へ
経済産業省は、循環経済の加速と環境負荷低減を目的に、PETボトルの「ラベルレス化」を単品販売にも拡大する省令改正を検討しています。これまで箱売りに限定されていたラベルレスですが、食品表示法など他法令の表示事項が不要な場合(キャップへの記載等)、ボトル本体への「刻印」のみでPETマークの識別表示を完結できるようになります。
消費者調査では、ラベルがなくても9割以上が刻印のマークを認識し、ほぼ100%が「従来通り分別できる」と回答しました。特に家庭外回収の約3分の1を占める自動販売機での単品販売が可能になれば、リサイクル時のラベル剥離の手間が省け、年間約1,700トンのプラスチック削減と約1万トンのCO2削減(全飲料の半数に導入時)が見込まれます。
本改正は、消費者の利便性向上とGX(グリーントランスフォーメーション)推進を両立し、日本のサーキュラーエコノミーを前進させる取り組みとして期待されています。
坂本裕尚
5月9日読了時間: 6分


スクラップヤード規制改正 ヤードが消えるかも 廃掃法改正がもたらす激震と資源循環の未来
2026年の廃棄物処理法改正により、これまで「有価物」として規制の網から漏れ、環境問題の温床となっていたスクラップヤードの「グレーゾーン」が解消され、完全許可制へ移行します。
🔷主な法改正のポイント
完全許可制の導入:一定面積以上の事業場は都道府県知事の許可(5年更新)が必要となります。
厳しい基準と厳罰化:遮水設備や離隔距離の確保など、廃棄物処理と同等の厳格な基準が求められます。無許可営業などの違反には、最大1,000万円の罰金や拘禁刑といった重罰が科されます。
資源流出の防止:資源の国内循環を原則とし、使用済金属やプラスチックの輸出には環境大臣の確認が義務付けられます。
災害廃棄物処理の連携:市町村の計画策定義務化や民間処分場の事前指定など、災害廃棄物処理の官民連携も推進されます。
施行までの約2年半の猶予期間で、既存業者は設備や管理体制の抜本的な見直しを迫られます。
この改正は単なる規制強化ではなく、使用済資源を「戦略物資」として適正に管理し、信頼される資源循環業へと脱皮させることを目的としています。
坂本裕尚
4月26日読了時間: 6分


資源有効利用促進法の改正【追加】徹底解説! サーキュラーエコノミーへの移行はどう進む?
今回の資源有効利用促進法改正は、従来の3Rから「サーキュラーエコノミーへの移行への政策を大きく刷新し、資源の安全保障と産業競争力強化を目指すものです。主なポイントは以下の通りです。
1. 新たな4つの柱
①メーカー等に対する再生資源の利用計画提出・定期報告の義務化
②解体や長寿命化に寄与する「環境配慮設計」の認定制度創設
③メーカーの自主回収・再資源化を促す廃棄物処理法の特例(業許可不要)措置
④修理やレンタルなどを行うCEコマース事業者が満たすべき基準の策定
2. 規制強化と対象拡大
①容器包装や自動車、家電等において、再生プラスチックの利用計画提出と報告を義務化
②モバイルバッテリーやスマホ等を自主回収の特例対象に拡大
③太陽光パネルや窓などを「指定再利用促進製品」に新規追加
3. 目標・対策の更新
・2030年度の古紙利用率目標を67%に引き上げ
・リチウムイオン電池の安全利用・回収を促す総合対策「3つのC」の展開
本改正を通じて、再生資源の国内安定供給(自律性)と、日本のリサイクル技術を活かした国際的な循環ハブの構築(不可欠性)を
坂本裕尚
4月19日読了時間: 5分


サステナブルファッションとは - 環境省主催検討会について -
サステナブルファッションとは
クローゼットは地球の未来を左右する「資源の宝庫」であり、衣類廃棄25%削減(約13万トン)という目標も、私たちの小さな行動で達成可能です。
具体的には、
①捨てる前に「あと3着」を回収に回す、
②1年着ていない約23着を年1回リユースに出す、
③手持ちの服を「あと1年」長く着る、
④素材や背景を意識してサステナブルな服を選ぶ、
という4つの行動が鍵です。
これらにより回収・再利用・長期使用が進み、循環型社会が実現します。サステナブルファッションとは我慢ではなく、服をより深く愛し活かす選択であり、一人ひとりの意識変化が2030年の社会を形づくります。
坂本裕尚
3月29日読了時間: 5分


サーキュラーエコノミー展での経産省、環境省の基調講演(抜粋)
ビッグサイトで開催されたサーキュラーエコノミー展での経産省、環境省の基調講演では、資源制約と地政学リスクを背景に、循環経済への転換が国家戦略として示されました。
2050年には銅などの需要が埋蔵量の2倍に達する見通しの中、これを120兆円規模のビジネス機会へと転換する狙いです。経済産業省は従来の3Rから脱却し、資源循環を企業の競争戦略と位置づけ、「国富流出」や市場排除リスクに警鐘を鳴らしています。
一方、環境省は高率補助によりリサイクル設備投資を後押しし、社会実装を加速させています。さらに「サーキュラーパートナーズ」やDPP対応などのデジタル基盤整備により、国際競争力の強化が進められています。
循環経済はもはやコストではなく、成長と収益の源泉です。
坂本裕尚
3月22日読了時間: 5分


もはや「捨てる」時代ではない。自動車から読み解く次世代サーキュラーエコノミーの現在地
次世代サーキュラーエコノミーの現在地
自動車リサイクル法は施行から20年を迎え、不法投棄激減の目標は概ね達成されましたが、現在はカーボンニュートラルへの移行に伴う「資源争奪戦」の激震に見舞われています。
かつて廃棄物とされた廃車は、希少な蓄電池材料などを含む「走る資源」へと変貌しました。
一方で、国内の解体業者は深刻な仕入れ難に直面しています。円安や海外需要を背景に輸出業者などが台頭し、オークションでの平均落札率が22%に低迷しているためです。また、不適正な解体や海外への資源流出も問題化しています 。この打破に向け、2026年1月にシステム(JARS)が刷新され、資源の精密な追跡が可能になりました。しかし、「Car to Car」の実現には再生プラスチックの圧倒的な供給・品質不足という壁があり、集約拠点の構築が急務です 。欧州が再生プラ使用率25%を義務付ける中、高度な資源循環体制の構築は、日本産業の命運を分ける「生存条件」となっています。
坂本裕尚
3月14日読了時間: 5分


「廃棄物管理」から「資源戦略」へ - 日本の資源循環政策が企業経営を変える -
本記事は、2025〜2026年にかけて大きく転換する日本の資源循環政策について、セミナー内容をもとに解説したものです。従来、企業にとって廃棄物は「適正処理とコスト管理」の対象でしたが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、GHG削減や資源価値創出を含む「経営戦略」として捉える必要が高まっています。
その中心となるのが、2025年施行の再資源化事業等高度化法であり、先進的な再資源化事業の認定制度と業界全体の高度化を促す仕組みが導入されました。さらに、電子マニフェストによる再資源化情報の可視化、プラスチック資源循環促進法、資源有効利用促進法の改正などにより、製造業とリサイクル業の「動静脈連携」が加速しています。
世界的にも資源循環は産業政策や経済安全保障と結びつきつつあり、企業には再生材の確保、サプライチェーン連携、資源循環データの管理など、廃棄物管理を超えた「資源戦略」への転換が求められています。
坂本裕尚
3月7日読了時間: 11分


【2026年4月施行】資源有効利用促進法改正のパブコメまとめ 〜 CEの加速に向けて 〜
いよいよ2026年4月に資源有効利用促進法が改正されます。すでに施行された「再資源化事業等高度化法」と合わせ、今後はサーキュラーエコノミーへの移行がさらに加速していく見込みです。
事業者として押さえておきたい5つの重要ポイントは以下の通りです。
1.再生プラ目標設定: 自動車や家電等への再生プラスチック利用目標の設定
2.蓄電池の再資源化: モバイルバッテリー等(リチウム蓄電池)の自主回収と30%以上の再資源化
3.設計指針: 製品設計段階からの「脱炭素化促進設計指針」への対応
4.省資源化の基準: エアコンや家具など「指定省資源化製品」の発生抑制基準の公表
5.再利用の促進: 複写機における再生部品の利用促進基準の追加
今回の資源有効利用促進法改正により、設計から回収・リサイクルまで、より高度な資源循環が社会全体で求められます。本記事の内容が、各事業者様の今後の取り組みの参考になれば幸いです。
坂本裕尚
2月14日読了時間: 5分


EU環境規制の最新動向 - グリーン・ディールから産業競争力重視へ、大きく転換するEU政策 -
EU環境規制の最新動向
EUの政策方針は、2019年当時の「グリーン・ディール」から、2024年以降は産業の空洞化や中国の台頭を防ぐための「産業競争力の強化・保護主義」へと劇的に転換しています。背景には、エネルギー価格高騰による製造業の苦境や、右派勢力の伸長といった政治情勢の変化があります。
主要な動向は以下の3点。
第一に、自動車規制の柔軟化です。2025年のCO2排出目標に猶予が設けられたほか、2035年の内燃機関車禁止措置もe-fuelの活用を認めるなど「技術中立性」へ向けて見直しが進んでいます。
第二に、「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」の施行です。ほぼ全ての製品を対象に、ライフサイクルを通じた環境性能が求められ、デジタル製品パスポート(DPP)による透明性の確保が義務化されます。
第三に、強まる保護主義です。2025年発表予定の「産業促進法」では、補助金支給の条件に「域内調達率」を盛り込む検討がなされており、日本企業は自社サプライチェーンへの影響を注視する必要があります。
今後は、環境への理想主義ではなく、産業のリア
坂本裕尚
2月1日読了時間: 5分


【特集】2026年のサーキュラーエコノミー:「理想」から「経済安全保障」へ
2026年に向け、サーキュラーエコノミー(CE)は理想論から実行フェーズへと移行しつつある。
2025年は、回収コスト増や再生材不足を背景に、多くの企業が目標と現実のギャップに直面した年だった。EUでは再生材を戦略資源と位置づけ、CEを経済安全保障の一部として捉える動きが加速している。企業の目標修正や事業撤退は失敗ではなく、社会実装可能なモデルへ調整する過程といえる。
2026年のサーキュラーエコノミーはAIとデータ標準により資源循環の可視化が進み、日本では高度化法の認定制度を軸に川上設計と実行力が競争力となる。
物価高を背景にBtoCリユースも主流化する中、CEを価値創出につなげつつ、資源消費そのものを減らす本質的な設計が企業に求められている。
坂本裕尚
1月25日読了時間: 5分
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