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第五次循環基本計画の点検 ー 資源生産性「倍増」の真実(前編)ー
第五次循環基本計画の点検
環境省は2026年9月、第五次循環型社会形成推進基本計画の進捗状況について、中央環境審議会による第1回点検の結果を公表しました。資源の流れを示す物質フロー指標6つのうち、目標の達成見込みは最終処分量のみで、資源生産性や循環利用率など5指標は「注意が必要」とされました。
本記事では、点検報告書の数字を「率」ではなく「量」で読み直します。資源生産性は2000年度からほぼ倍増しましたが、実質GDPは1.14倍にとどまり、主因は天然資源等投入量の縮小でした。減少分の約8割は国内の非金属鉱物で、建設需要の縮小が大きく効いています。一方、循環利用量は23年間で5%しか増えておらず(同期間に市場規模は5割以上拡大)、入口側の循環利用率の上昇も大半が分母の縮小によるものです。出口側の循環利用率は2013年度がピークで、残る未循環資源はバイオマスなど回しにくいものが中心です。循環経済の取組による温室効果ガスの削減効果も、国はまだ定量化できていません。循環経済が経済安全保障の柱となったいま、企業・自治体の環境部門が自組織の資源循環を「量」
坂本裕尚
2 日前読了時間: 10分


パワーGXとは何か 環境部門の仕事はどう変わるか
パワーGXとは、2026年8月26日のGX実行会議で取りまとめられた「エネルギー需給構造強靱化総合パッケージ」の通称で、化石燃料の調達先の多角化・リスク低減と、GXの加速・強化という「2つの強靱化」を柱とする政策パッケージです。ホルムズ海峡をめぐる混乱で、原油だけでなくナフサ由来の包装容器や医療用手袋にも目詰まりが生じたことが背景にあります。本記事では、企業と自治体の環境部門の目線で、仕事に起きる2つの変化を解説します。一つ目は、GX投資が「危機管理投資」と位置づけられ、社内説明にCO2削減だけでなく「調達リスクの低減」という軸が加わることです。令和9年度の概算要求に並ぶ支援策と、排出量取引制度や2028年度からの化石燃料賦課金というコストの時間軸もあわせて整理します。二つ目は、再生プラスチックがナフサの輸入代替とされ、リサイクルが経済安全保障の文脈に入ったことです。改正資源有効利用促進法による利用計画の提出期限も確認します。最後に、年末の「パワーGX戦略」までに環境部門が進めておきたい棚卸しを、企業向け・自治体向けのチェックリストで示します。
坂本裕尚
9月14日読了時間: 13分


プラスチック資源循環戦略の6つのマイルストーン
2026年8月21日、環境省・経済産業省の合同会議で、プラスチック資源循環戦略の6つのマイルストーンの点検が始まりました。使用済プラの有効利用は89%と目標に近い一方、再生利用は4.6%(目標10%)、バイオマスプラは21万トン(目標200万トン)にとどまります。ただし数字はそのまま引用すると実態を取り違えます。有効利用89%の大部分は熱回収で、狭義のリサイクル率は約22〜25%。製品デザインの達成率も、熱回収を含めれば87%、除けば17%と大きく変わります。今後は3つのタスクフォースで検討が進み、2027年3月に取りまとめ。改正資源有効利用促進法では再生プラ利用計画の初回提出期限が2027年9月末に迫っており、自社を「有効利用率」ではなく「再生材利用率」で測り直す時期に来ています。
坂本裕尚
8月31日読了時間: 10分


スクラップヤード許可制 - 第1回検討会で示された基準案 -
令和8年6月19日に公布された廃棄物処理法改正により、有価物である使用済金属・プラスチック物品の保管・再生に許可制(スクラップヤード許可制)が導入されます。従来「有価物だから規制対象外」とされてきた雑品スクラップ等が、規制の対象に含まれることになります。
令和8年7月27日に開催された環境省「スクラップヤード環境対策技術検討会」の第1回会合では、政省令で定める保管基準・再生基準の具体案が示されました。囲いの設置、掲示板、保管高さの上限5m、保管単位200㎡以下・間隔2m以上、帳簿の5年保存、事業場面積100㎡を超えない場合の適用除外などです。ただしこれらはいずれも事務局の提案段階であり、検討会としての結論ではありません。
注目すべきは、保管高さや区分保管の制限が「電池等の発火のおそれがある物品の混入が排除できない場合」を前提としている点です。排出側の分別品質が、受入側の規制負担を左右する構造になっています。
施行は令和10年12月19日より前ですが、政省令は令和8年度内を目途に整備される見込みです。売却先の棚卸し、構内保管の実測、電池の分別体制の
坂本裕尚
8月2日読了時間: 9分


PET製容器のラベルレス化拡大へ 〜 資源有効利用促進法の見直しと循環経済の加速 〜
PET製容器のラベルレス化拡大へ
経済産業省は、循環経済の加速と環境負荷低減を目的に、PETボトルの「ラベルレス化」を単品販売にも拡大する省令改正を検討しています。これまで箱売りに限定されていたラベルレスですが、食品表示法など他法令の表示事項が不要な場合(キャップへの記載等)、ボトル本体への「刻印」のみでPETマークの識別表示を完結できるようになります。
消費者調査では、ラベルがなくても9割以上が刻印のマークを認識し、ほぼ100%が「従来通り分別できる」と回答しました。特に家庭外回収の約3分の1を占める自動販売機での単品販売が可能になれば、リサイクル時のラベル剥離の手間が省け、年間約1,700トンのプラスチック削減と約1万トンのCO2削減(全飲料の半数に導入時)が見込まれます。
本改正は、消費者の利便性向上とGX(グリーントランスフォーメーション)推進を両立し、日本のサーキュラーエコノミーを前進させる取り組みとして期待されています。
坂本裕尚
5月9日読了時間: 6分


資源有効利用促進法の改正【追加】徹底解説! サーキュラーエコノミーへの移行はどう進む?
今回の資源有効利用促進法改正は、従来の3Rから「サーキュラーエコノミーへの移行への政策を大きく刷新し、資源の安全保障と産業競争力強化を目指すものです。主なポイントは以下の通りです。
1. 新たな4つの柱
①メーカー等に対する再生資源の利用計画提出・定期報告の義務化
②解体や長寿命化に寄与する「環境配慮設計」の認定制度創設
③メーカーの自主回収・再資源化を促す廃棄物処理法の特例(業許可不要)措置
④修理やレンタルなどを行うCEコマース事業者が満たすべき基準の策定
2. 規制強化と対象拡大
①容器包装や自動車、家電等において、再生プラスチックの利用計画提出と報告を義務化
②モバイルバッテリーやスマホ等を自主回収の特例対象に拡大
③太陽光パネルや窓などを「指定再利用促進製品」に新規追加
3. 目標・対策の更新
・2030年度の古紙利用率目標を67%に引き上げ
・リチウムイオン電池の安全利用・回収を促す総合対策「3つのC」の展開
本改正を通じて、再生資源の国内安定供給(自律性)と、日本のリサイクル技術を活かした国際的な循環ハブの構築(不可欠性)を
坂本裕尚
4月19日読了時間: 5分


「廃棄物管理」から「資源戦略」へ - 日本の資源循環政策が企業経営を変える -
本記事は、2025〜2026年にかけて大きく転換する日本の資源循環政策について、セミナー内容をもとに解説したものです。従来、企業にとって廃棄物は「適正処理とコスト管理」の対象でしたが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、GHG削減や資源価値創出を含む「経営戦略」として捉える必要が高まっています。
その中心となるのが、2025年施行の再資源化事業等高度化法であり、先進的な再資源化事業の認定制度と業界全体の高度化を促す仕組みが導入されました。さらに、電子マニフェストによる再資源化情報の可視化、プラスチック資源循環促進法、資源有効利用促進法の改正などにより、製造業とリサイクル業の「動静脈連携」が加速しています。
世界的にも資源循環は産業政策や経済安全保障と結びつきつつあり、企業には再生材の確保、サプライチェーン連携、資源循環データの管理など、廃棄物管理を超えた「資源戦略」への転換が求められています。
坂本裕尚
3月7日読了時間: 11分


プラスチック再生材利用義務化へ ~ 資源有効利用促進法改正 2026.04 ~
プラスチック再生材利用義務化へ ~ 資源有効利用促進法改正 2026.04 ~
2026年4月施行の改正資源有効利用促進法は、GX推進法との“セット改正”により、脱炭素と循環経済を統合する制度へ転換する。再生プラスチック利用は自主的努力から法的義務へ格上げされ、一定規模以上の事業者は利用計画の策定・報告が義務化される。対象は11種類の容器に加えキャップ等の付属部材まで及ぶ。一方、油脂を含まない飲料用PET等は二重規制回避と品質維持の観点から原則除外。年間1万トン以上の約40社を対象とし市場の6割を動かす設計である。再生材利用率はCLOMAなどが2030年30%の自主目標を掲げており、達成にはケミカルリサイクルの拡大が不可欠。EU規制動向や資源安全保障も背景にあり、企業にはマスバランス管理、価格戦略、トレーサビリティ整備が求められる。
坂本裕尚
3月1日読了時間: 6分


【新しい世界基準が始まる】「グローバル循環プロトコル(GCP)」とは?
資源循環の国際的な統一基準である GCP(グローバル循環プロトコル) が策定されつつあり、TCFDのように企業の新たな比較指標となる見込みだ。WBCSD主導で開発され、ガバナンス・戦略・IRO管理・指標という4本柱で企業の資源利用や循環性を定量的に示す枠組みを提供する。
特に日本は環境省が中心的に関与し、鉄・アルミ・自動車・プラスチックなど10バリューチェーンで国際標準化を主導しており、日本案が世界基準になる可能性が高い。
GCPは2025年のCOP30で初版が公表され、再生材利用率や材料削減量など定量情報の開示が求められるようになる。これにより投資家評価や資金調達にも影響し、企業競争力の新たな指標となるため、各社はデータ整備や循環性向上の取り組みを急ぐ必要がある。
坂本裕尚
2025年12月8日読了時間: 4分


資源有効利用促進法改正で何が変わる?① ~ 産業界の本音編 ~
2026年4月に施行予定の資源有効利用促進法改正は、日本の資源循環を大きく進めるものです。この法律には二つの大きな柱があります。
一つは、脱炭素化と資源確保を目的とした「再生プラスチック」の利用促進です。対象として自動車、家電、容器包装が指定されました。しかし、国内での再利用率はまだ低く、産業界は再生材の安定した量・質・コストの確保や、国際的なルールとの整合性に課題を抱えています。
もう一つの柱は、発火リスクの低減と希少資源の有効活用を目指す「リチウムイオン電池」のリサイクルです。モバイルバッテリー、スマートフォン、加熱式たばこが対象となり、安全な回収と再資源化が求められます。各業界では自主回収が進んでいますが、回収率の低下などが課題です。
この法改正は、製品の設計や廃棄方法の変更、消費者のコスト負担につながる可能性があります。国内の資源循環システムを強化しつつ、グローバルなビジネス環境とのバランスをどう取るかが今後の重要な課題となります。
坂本裕尚
2025年9月6日読了時間: 9分


海ごみゼロを目指して、全国一斉清掃イベント2025(5/30~6/8)
海洋ごみ問題は深刻です。2050年には魚の量より多くなるとも言われています。この状況を変えるため、「海ごみゼロウィーク2025」(5/30~6/8)が全国で開催されます。ぜひ清掃イベントに参加し、海をきれいにしませんか?
日本の廃プラスチック処理には、廃棄物処理法、容器包装リサイクル法、プラスチック資源循環促進法、海岸漂着物処理推進法といった法律があります。一見、日本のリサイクル率は高いようですが、世界基準で見ると焼却時の熱エネルギー回収はリサイクルと見なされないため、実際は約25%に留まります。
一方、欧州では埋め立てから焼却処理への移行が進んでいます。回収した海洋プラスチックを焼却するだけでなく、建材や容器包装に再利用する「サーキュラーエコノミー」の実現が望まれています。
このイベントを機に、海洋ごみ問題やプラスチックの循環について一緒に考え、行動しませんか?
詳細はこちらをご覧ください。https://uminohi.jp/umigomi/zeroweek/
坂本裕尚
2025年5月4日読了時間: 4分


再資源化事業等高度化法の全体像が見えてきました!
環境省の静脈産業の脱炭素型資源循環システム構築に係る小委員会が、9/27に行われ、その資料から再資源化高度化新法の省令案も含めての全体像が見えてきました。
坂本裕尚
2024年11月3日読了時間: 3分


サステナブル・プラスチック・イニシアティブ(サスプラ)法人化へ 〜 信頼性を強化し、SPC認証制度も始動!〜
サスプラ(サステナブル・プラスチック・イニシアティブ)は再生プラスチック市場拡大へ法人化を進め、SPC認証制度を試験導入予定。リサイクル過程を3区分で認証し、市場の信頼性向上を目指します。
坂本裕尚
2024年10月28日読了時間: 2分


資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(資源化高度化新法)_2024.06.23
資源化高度化新法は、①温室効果ガスの排出量の削減効果が高い資源循環の促進を図るため(GHG対応)、②再資源化事業やそのための技術向上、③設備の高度化(分離・回収技術等)を促進する
ことが目的とされています。
坂本裕尚
2024年6月23日読了時間: 2分


公正取引委員会による容器包装リサイクル協会への警鐘(2023.10.22)〜容器包装リサイクル法〜
容器包装リサイクル協会への公正取引委員会からの警鐘について解説します。
坂本裕尚
2023年10月22日読了時間: 6分
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