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サーキュラーエコノミー展での経産省、環境省の基調講演(抜粋)
ビッグサイトで開催されたサーキュラーエコノミー展での経産省、環境省の基調講演では、資源制約と地政学リスクを背景に、循環経済への転換が国家戦略として示されました。
2050年には銅などの需要が埋蔵量の2倍に達する見通しの中、これを120兆円規模のビジネス機会へと転換する狙いです。経済産業省は従来の3Rから脱却し、資源循環を企業の競争戦略と位置づけ、「国富流出」や市場排除リスクに警鐘を鳴らしています。
一方、環境省は高率補助によりリサイクル設備投資を後押しし、社会実装を加速させています。さらに「サーキュラーパートナーズ」やDPP対応などのデジタル基盤整備により、国際競争力の強化が進められています。
循環経済はもはやコストではなく、成長と収益の源泉です。
坂本裕尚
3月22日読了時間: 5分


もはや「捨てる」時代ではない。自動車から読み解く次世代サーキュラーエコノミーの現在地
次世代サーキュラーエコノミーの現在地
自動車リサイクル法は施行から20年を迎え、不法投棄激減の目標は概ね達成されましたが、現在はカーボンニュートラルへの移行に伴う「資源争奪戦」の激震に見舞われています。
かつて廃棄物とされた廃車は、希少な蓄電池材料などを含む「走る資源」へと変貌しました。
一方で、国内の解体業者は深刻な仕入れ難に直面しています。円安や海外需要を背景に輸出業者などが台頭し、オークションでの平均落札率が22%に低迷しているためです。また、不適正な解体や海外への資源流出も問題化しています 。この打破に向け、2026年1月にシステム(JARS)が刷新され、資源の精密な追跡が可能になりました。しかし、「Car to Car」の実現には再生プラスチックの圧倒的な供給・品質不足という壁があり、集約拠点の構築が急務です 。欧州が再生プラ使用率25%を義務付ける中、高度な資源循環体制の構築は、日本産業の命運を分ける「生存条件」となっています。
坂本裕尚
3月14日読了時間: 5分


「廃棄物管理」から「資源戦略」へ - 日本の資源循環政策が企業経営を変える -
本記事は、2025〜2026年にかけて大きく転換する日本の資源循環政策について、セミナー内容をもとに解説したものです。従来、企業にとって廃棄物は「適正処理とコスト管理」の対象でしたが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、GHG削減や資源価値創出を含む「経営戦略」として捉える必要が高まっています。
その中心となるのが、2025年施行の再資源化事業等高度化法であり、先進的な再資源化事業の認定制度と業界全体の高度化を促す仕組みが導入されました。さらに、電子マニフェストによる再資源化情報の可視化、プラスチック資源循環促進法、資源有効利用促進法の改正などにより、製造業とリサイクル業の「動静脈連携」が加速しています。
世界的にも資源循環は産業政策や経済安全保障と結びつきつつあり、企業には再生材の確保、サプライチェーン連携、資源循環データの管理など、廃棄物管理を超えた「資源戦略」への転換が求められています。
坂本裕尚
3月7日読了時間: 11分


プラスチック再生材利用義務化へ ~ 資源有効利用促進法改正 2026.04 ~
プラスチック再生材利用義務化へ ~ 資源有効利用促進法改正 2026.04 ~
2026年4月施行の改正資源有効利用促進法は、GX推進法との“セット改正”により、脱炭素と循環経済を統合する制度へ転換する。再生プラスチック利用は自主的努力から法的義務へ格上げされ、一定規模以上の事業者は利用計画の策定・報告が義務化される。対象は11種類の容器に加えキャップ等の付属部材まで及ぶ。一方、油脂を含まない飲料用PET等は二重規制回避と品質維持の観点から原則除外。年間1万トン以上の約40社を対象とし市場の6割を動かす設計である。再生材利用率はCLOMAなどが2030年30%の自主目標を掲げており、達成にはケミカルリサイクルの拡大が不可欠。EU規制動向や資源安全保障も背景にあり、企業にはマスバランス管理、価格戦略、トレーサビリティ整備が求められる。
坂本裕尚
3月1日読了時間: 6分


【2026年4月施行】資源有効利用促進法改正のパブコメまとめ 〜 CEの加速に向けて 〜
いよいよ2026年4月に資源有効利用促進法が改正されます。すでに施行された「再資源化事業等高度化法」と合わせ、今後はサーキュラーエコノミーへの移行がさらに加速していく見込みです。
事業者として押さえておきたい5つの重要ポイントは以下の通りです。
1.再生プラ目標設定: 自動車や家電等への再生プラスチック利用目標の設定
2.蓄電池の再資源化: モバイルバッテリー等(リチウム蓄電池)の自主回収と30%以上の再資源化
3.設計指針: 製品設計段階からの「脱炭素化促進設計指針」への対応
4.省資源化の基準: エアコンや家具など「指定省資源化製品」の発生抑制基準の公表
5.再利用の促進: 複写機における再生部品の利用促進基準の追加
今回の資源有効利用促進法改正により、設計から回収・リサイクルまで、より高度な資源循環が社会全体で求められます。本記事の内容が、各事業者様の今後の取り組みの参考になれば幸いです。
坂本裕尚
2月14日読了時間: 5分


EU環境規制の最新動向 - グリーン・ディールから産業競争力重視へ、大きく転換するEU政策 -
EU環境規制の最新動向
EUの政策方針は、2019年当時の「グリーン・ディール」から、2024年以降は産業の空洞化や中国の台頭を防ぐための「産業競争力の強化・保護主義」へと劇的に転換しています。背景には、エネルギー価格高騰による製造業の苦境や、右派勢力の伸長といった政治情勢の変化があります。
主要な動向は以下の3点。
第一に、自動車規制の柔軟化です。2025年のCO2排出目標に猶予が設けられたほか、2035年の内燃機関車禁止措置もe-fuelの活用を認めるなど「技術中立性」へ向けて見直しが進んでいます。
第二に、「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」の施行です。ほぼ全ての製品を対象に、ライフサイクルを通じた環境性能が求められ、デジタル製品パスポート(DPP)による透明性の確保が義務化されます。
第三に、強まる保護主義です。2025年発表予定の「産業促進法」では、補助金支給の条件に「域内調達率」を盛り込む検討がなされており、日本企業は自社サプライチェーンへの影響を注視する必要があります。
今後は、環境への理想主義ではなく、産業のリア
坂本裕尚
2月1日読了時間: 5分


【特集】2026年のサーキュラーエコノミー:「理想」から「経済安全保障」へ
2026年に向け、サーキュラーエコノミー(CE)は理想論から実行フェーズへと移行しつつある。
2025年は、回収コスト増や再生材不足を背景に、多くの企業が目標と現実のギャップに直面した年だった。EUでは再生材を戦略資源と位置づけ、CEを経済安全保障の一部として捉える動きが加速している。企業の目標修正や事業撤退は失敗ではなく、社会実装可能なモデルへ調整する過程といえる。
2026年のサーキュラーエコノミーはAIとデータ標準により資源循環の可視化が進み、日本では高度化法の認定制度を軸に川上設計と実行力が競争力となる。
物価高を背景にBtoCリユースも主流化する中、CEを価値創出につなげつつ、資源消費そのものを減らす本質的な設計が企業に求められている。
坂本裕尚
1月25日読了時間: 5分


2026年4月施行「食料システム法」で変わる、価格交渉と持続可能な調達
2026年4月に全面施行される「食料システム法」は、長年続いてきた“安さ重視”の取引慣行を見直し、食料サプライチェーンの持続性を確保することを目的としている。
背景には、日本の長期デフレによる生産基盤の弱体化と、近年の原材料・エネルギーコストの急騰がある。
本法は単なる規制強化ではなく、合理的なコストを価格に反映し、環境対応や脱炭素投資を継続可能にするための制度設計である。指定4品目に対するコスト指標の活用や誠実な価格協議義務、監視体制の整備により、調達実務にも大きな影響が及ぶ。
企業は本法をリスク対応にとどめず、認定制度などを活用し、サプライヤーとのパートナーシップを強化する戦略的対応が求められている。
坂本裕尚
1月18日読了時間: 6分


日本の「食・自然・安全」は大丈夫? 気候変動影響評価報告書を読み解く
【気候変動影響評価報告書を読み解く】
環境省の「第3次気候変動影響評価報告書(案)」は、気候変動の影響がすでに日本で深刻化し、対策が待ったなしであることを示している。高温により米の品質低下や果樹の着色不良、魚種の変化が進み、農業・漁業の基盤が揺らいでいる。生態系では開花と受粉のずれやシカ・ヤマビルの分布拡大が確認された。さらに短時間強雨の増加、洪水や高潮、熱中症、感染症リスクも拡大している。これらは「遠い未来」ではなく現実であり、国の施策に加え、私たち一人ひとりが防災や健康、食の変化に対応する「適応」が求められている。
坂本裕尚
2025年12月22日読了時間: 5分


COP30の結果概要:企業の脱炭素・サステナビリティ戦略への影響とは?
2025年のCOP30(ブラジル・ベレン)は、パリ協定の「実行フェーズ」への本格移行を示す重要会議となり、「グローバル・ムチラオ決定」が採択された。
本記事では、COP30の結果を受けて企業のサステナビリティ戦略を解説する。
1.5℃目標の一時的超過が初めて認識され、各国のNDC強化と企業の即時行動がより厳しく求められる。
炭素市場では国際標準化に向けた「オープン・コアリション」が発足し、高品質クレジットの重視が進む。森林保全資金TFFFの創設などネイチャーポジティブも加速。適応分野では資金3倍化と指標策定が進み、企業にはレジリエンス強化が必要となる。貿易と気候の対話枠組みも設置され、CBAM等の影響が議論対象に。化石燃料の移行は拘束力ある合意に至らなかったが、有志国連合による前進が示唆された。企業は削減目標の再確認、適応策の具体化、炭素市場対応、自然資本統合が求められる。
坂本裕尚
2025年12月15日読了時間: 5分


【新しい世界基準が始まる】「グローバル循環プロトコル(GCP)」とは?
資源循環の国際的な統一基準である GCP(グローバル循環プロトコル) が策定されつつあり、TCFDのように企業の新たな比較指標となる見込みだ。WBCSD主導で開発され、ガバナンス・戦略・IRO管理・指標という4本柱で企業の資源利用や循環性を定量的に示す枠組みを提供する。
特に日本は環境省が中心的に関与し、鉄・アルミ・自動車・プラスチックなど10バリューチェーンで国際標準化を主導しており、日本案が世界基準になる可能性が高い。
GCPは2025年のCOP30で初版が公表され、再生材利用率や材料削減量など定量情報の開示が求められるようになる。これにより投資家評価や資金調達にも影響し、企業競争力の新たな指標となるため、各社はデータ整備や循環性向上の取り組みを急ぐ必要がある。
坂本裕尚
2025年12月8日読了時間: 4分


2026年4月施行!新排出量取引制度の開始と「高額手数料」が迫る本気のGX投資
新排出量取引制度の開始
2026年4月施行予定の改正GX推進法に基づき、日本で新たな排出量取引制度が始まります。年間平均CO2排出量10万トン以上の事業者は届出義務を負い、算定対象は工場排出に限らず、原料調達・輸送などサプライチェーン全体に及びます。提出する排出目標・実績は登録確認機関の確認が必要で、手数料は約数百万円〜1千万円超と高額であり、企業に精度の高いデータ管理体制やGX投資を迫ります。市場価格の高騰や取引量不足時には政府が介入できるセーフティ・ガードも設置され、制度運用の安定が図られています。さらに資源有効利用促進法の改正により、モバイルバッテリーなど指定製品の回収・再資源化義務が拡大し、循環型社会の実現も同時に推進されます。制度の実効性は、自己申告ベースとなる排出データの検証体制がどこまで機能するかにかかっています。
坂本裕尚
2025年11月23日読了時間: 7分


再資源化事業等高度化法の先の未来 - 産業構造の変革と新たなビジネス機会の創出 -
2025年11月21日に完全施行される「再資源化事業等高度化法の先の未来」を解説します。
この再資源化事業等高度化法は、脱炭素化と質の高い再生資源の国内での安定確保を目的とした戦略的な法律です。この法律の核心は、先進的な事業計画を国が直接認定し、廃棄物処理法の許可手続きを不要とする特例を設ける「認定制度」にあります。
認定制度は以下の3つの類型に分類
・高度再資源化事業:製造業と連携した広域的な循環サプライチェーンを構築
・高度分離・回収事業:太陽光パネルや蓄電池など、特定廃棄物への先進リサイクル技術の導入を促進
・再資源化工程の高度化:既存の廃棄物処理施設の脱炭素化を推進
この制度により、事業者は自治体をまたぐ事業展開の迅速化や、先進技術への投資促進といったビジネス機会を得られます。
一方で、監督権限が国へ移る「再中央集権化」という変化も伴い、事業者は地域自治体との丁寧な対話や、地域環境への配慮といった新たな責任を負うことになります。
法律の成功には事業者、自治体、国の連携が不可欠です。
坂本裕尚
2025年10月5日読了時間: 10分


資源有効利用促進法改正で何が変わる?① ~ 産業界の本音編 ~
2026年4月に施行予定の資源有効利用促進法改正は、日本の資源循環を大きく進めるものです。この法律には二つの大きな柱があります。
一つは、脱炭素化と資源確保を目的とした「再生プラスチック」の利用促進です。対象として自動車、家電、容器包装が指定されました。しかし、国内での再利用率はまだ低く、産業界は再生材の安定した量・質・コストの確保や、国際的なルールとの整合性に課題を抱えています。
もう一つの柱は、発火リスクの低減と希少資源の有効活用を目指す「リチウムイオン電池」のリサイクルです。モバイルバッテリー、スマートフォン、加熱式たばこが対象となり、安全な回収と再資源化が求められます。各業界では自主回収が進んでいますが、回収率の低下などが課題です。
この法改正は、製品の設計や廃棄方法の変更、消費者のコスト負担につながる可能性があります。国内の資源循環システムを強化しつつ、グローバルなビジネス環境とのバランスをどう取るかが今後の重要な課題となります。
坂本裕尚
2025年9月6日読了時間: 9分


欧州のサーキュラーエコノミー政策が日本企業に迫る変革:先手必勝の戦略とは?
近年、欧州を中心にサーキュラーエコノミー(CE)への移行が加速しています。これは単なる廃棄物削減ではなく、資源の安定確保や気候変動対策のため、経済システム全体を変革する動きです。
「欧州のサーキュラーエコノミー政策」の中核として、「エコデザイン規則(ESPR)」や「修理する権利指令」などの法規制が整備され、製品の長寿命化や修理・リサイクルの容易化を義務付け、「デジタル製品パスポート(DPP)」で製品情報を管理します。
日本もこの動きへの対応が急務であり、特に繊維分野ではリサイクル率の低さが課題です。欧州の厳しい規制に対応できなければ、日本製品が海外市場から排除されるリスクがあります。
そのため日本企業には、法規制への受け身の対応に留まらず、サプライチェーン全体の見直し、技術革新への投資、政策形成への関与といった、先を見越した戦略的準備が国際競争力の維持・強化に不可欠です。
坂本裕尚
2025年8月7日読了時間: 9分
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